中国主導のアジア投資銀 独仏伊も参加を表明
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015031802000089.html
【ベルリン=宮本隆彦】ドイツ、フランス、イタリアが十七日、中国が主導して設立する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に
参加する意思を表明した。先に参加を申請した英国と合わせ、欧州の主要国が軒並みAIIBの創設メンバーに名を連ねることになる。
AIIB設立を米国主導の金融秩序に対する挑戦と受け止め、参加見送りを働き掛けてきた日米両国には打撃となった。
ショイブレ独財務相と中国の馬凱副首相がベルリンで会談後、独財務省が独仏伊の参加を明らかにする声明を発表した。
声明は、AIIBが「アジアのインフラ需要に対する資金供給に大きな役割を果たす」と指摘。独仏伊は「最良の基準で行動する
組織をつくるためほかの創設メンバーとともに働く」と述べた。AIIBへの参加表明は三十一カ国になった。
中国を訪問中の欧州連合(EU)のシュルツ欧州議会議長は記者団に対し、欧州主要国の参加を「良いことだ。
もっと多くの国が参加すればさらに良い」と歓迎した。
米国や日本は、アジアのインフラ整備に資金を供給するAIIBの活動が、米国主導で設立し、日本が歴代の総裁ポストを独占してきた
アジア開発銀行(ADB)と重なると警戒していた。